レトルトカレー博物館


 名古屋は全国的に見てカレー文化が非常に発達している地域である。カレーチェーン最大手のココイチの本社やマースカレーで有名なオリエンタルの本社などが名古屋にあることもあってか、消費者のカレーという食べ物に対する親近感は他の地域より強いと言えるだろう。また、カレー専門店の味のレベルから見ても名古屋はレベルが高い。それなのに、名古屋発のレトルトカレーというものは意外と少ないのが現状だ。ミュージアムでもお馴染みの『スパイスの秘境』のレトルトカレーのほか、インドカレー専門店では老舗の『えいこく屋』がレトルトカレー、ナン作りのセットなどを出して頑張っているものの、専門店系、ご当地具材系ともに少ない。企画ものもトヨタ自動車の博物館で売られているトヨタカレーが目立つ程度。新らしモノ好き、もしくはアレンジのうまい名古屋のイメージからすればもっとたくさんあってもいい。今後に期待するとしよう。
 一方、意外と多いのが岐阜県だ。飛騨牛、飛騨野菜などのカレーのほかにもあまり知られてはいないが地元の食品会社が生産するお宝的カレーが通販されていたりする要チェックな地域である。それから見落としてはならないのが静岡県西部地区。こちらは、西部地区に限ってマニアックなレトルトカレー商品が集合している。特筆すべきは浜松にあった幻のインドカレー専門店『ボンベイ』のレトルトカレーシリーズだ。丁寧なイラストで見事に手の込んだ紙パッケージの中にはかつて東海地区で人気を博した当時の味を思い起こさせてくれるカレーが詰まっている。
 総合的にはまだまだ数が少ない中部地区。これからが楽しみだ。


日本のレトルト食品文化 | 北海道 | 東北 | 関東 | 北陸・甲信越 | 中部 | 関西 | 中国・四国 | 九州・沖縄




1つ上にに戻る

カレー博物館トップへ